個人での特許出願のために必要なプロセス(3) - 出願費用の支払い編
続き
個人での特許出願のために必要なプロセス(1) - 識別番号取得編 - キノコの自省録
個人での特許出願のために必要なプロセス(2) - 提案書作成編 - キノコの自省録
1. 特許庁のWebページから、電子出願サポートソフトをダウンロードしてインストールする 2. 電子証明書をゲットする 3. 申請人登録を行い、識別番号を取得する 4. 提案書ひな形ファイルをダウンロードして、ガイドラインに沿って提案書を作成する 5. 出願費用を支払って、提案書に納付番号を記載する 6. インターネット出願アプリで出願を行う 6-a. 記載不備がある場合は修正して再度出願
今回は出願費用の支払いについて。
出願費用の支払い
特許出願費用は、前払いです。出願処理をする前に払う必要があります。
支払い方法は次の4つがあります。
- 予納
- 現金納付
- 電子現金納付
- 口座振替
特に理由がない限り、電子現金納付をお勧めします。お勧めしますというか電子現金納付一択です。
電子現金納付以外は特許庁に対して事前の手続きが必要なので、めちゃくちゃ面倒くさいです。
電子現金納付
ペイジーを使って支払いを行います。
「いつでも、どこでも、ペイジー。」日本マルチペイメントネットワーク推進協議会
複雑そうに見えますが、そうでもないです。ワンタイムパスワード程度。
まず、「インターネット出願」アプリを立ち上げます。
※初回はどこかで「電子現金納付専用パスワード」と「電子現金納付者カナ氏名」の登録処理が入りますので、適切に入力して、パスワードを保管しましょう。
補助タブを押して、納付番号取得を選択します。納付ログイン画面が出てくるので、電子現金納付専用パスワードを入力してログインします。
次に納付番号請求画面が出てくるので、四法を「特許」、手続種別を「出願関係」に選択します。金額は、手続料金自動計算システムのリンクから、正確な金額を確認して入力します。2017年3月現在は14000円です。入力完了後、実行ボタンを押すと、「収納機関番号」「収納機関」「納付番号」「確認番号」が返ってくるのでメモします。
(申請する気ないのに実行すると、虚偽申請になって怒られるので、スクショはなしです)
これらの番号を使ってインターネットバンキング、またはATMから30分以内に振り込みます。大抵、ペイジー専用メニューがインターネットバンキングに用意されているはずですので、探してみてください。例えば、三菱東京UFJダイレクトでは、「税金・各種料金払い込み」がペイジーです。
振り込みまで完了したら、特許提案書の表紙の【手数料の表示】を次のように修正します。
【手数料の表示】 【納付番号】 XXXX-XXXX-XXXX-XXXX
XXXX-XXXX-XXXX-XXXXには、先ほど支払った納付番号を記入します。
これですべて完了です。
他の支払い方法
せっかくなんで、その他の支払い方法も一応紹介しておきます。
予納
予納は予納口座を作成して、予めそこにお金を入れておく仕組みです。
都度支払い処理をする必要がなくなるため、大量に出願する企業などはこちらの方が便利かもしれませんが、個人ならばここまでする必要はないでしょう。
インターネット出願ソフトで初回の申請人利用登録時に予納台帳番号を取得します。※取得できるのは、初回のみです。 ...(略)... 『予納書』に手数料等の見込額に相当する特許印紙をはり付けて特許庁へ提出します。
ということで、予納台帳の作成は簡単ですが、残高追加には特許印紙を特許庁へ提出する必要があります。
現金納付
初めて特許庁専用「納付書」を請求する場合は、『現金納付に係る識別番号付与請求書』を提出します。 2回目以降は、『納付書交付請求書』を提出します。 提出後、7日から10日程度で特許庁専用「納付書」が送付されます。
この納付書を日本銀行の窓口に持って行って振り込みを行います。日本銀行の窓口で振り込む機会なんかそうそうないので、やってみるのも面白いかもしれませんが。
口座振替
特許庁へ『特許料等手数料ダイレクト方式預金口座振替納付申出書兼特許料等手数料ダイレクト方式預金口座振替依頼書(新規)』(以下、『申出書』という。)を提出します。
申出書を提出して3週間から4週間後に「振替番号通知」が送付されます。
提出も面倒ですが、そもそも時間がかかり過ぎるのであまりやりたいとは思いません。
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