Kritaでレイヤースタイルを別レイヤーにコピーする方法
KritaにはPhotoshopと互換性のあるレイヤースタイルが実装されています。 レイヤースタイルとは、縁取りやドロップシャドウ、ハローなどをレイヤー毎に設定できるエフェクトです。念のため。
Photoshopの場合、「レイヤースタイルのコピー」「レイヤースタイルの貼り付け」やドラッグアンドドロップによる複製が可能ですが、Kritaではどう行うのか?というのが今回のお話です。 Kritaでも多少面倒はありますが、レイヤースタイルのコピーは出来ます。
できないよ
Photoshopのつもりで以下の操作を行っても、Kritaでは残念ながらレイヤースタイルのコピーは出来ません。
× 右クリックでレイヤースタイルコピー
× レイヤーウィンドウの”Fx”をドラッグアンドドロップ
× Altキーを押しながらドラッグアンドドロップ
Kritaでのレイヤースタイルの複製方法
こんな感じでテキストを描いたレイヤーを2枚用意しました。
まず、レイヤー1にレイヤースタイルを設定します。白の縁取りをして袋文字化、文字色にグラデーションを掛けます。
ご存知かと思いますが、Kritaの場合、レイヤースタイルの項目を弄るだけでは、レイヤースタイルは反映されません。各項目の左にあるチェックボックスにチェックを入れることで初めて適用されます。パッと見ただの□が並んでいるだけで、チェックボックスだということに大変気づきにくいので注意。
このレイヤー1と同じ設定をレイヤー2にコピーしたいと思います。そのために、もう一度レイヤー1のレイヤースタイル設定を呼び出して、「スタイル」を選択します。
カーソルデフォルトが「合成のオプション」になってるせいで、その真上の「スタイル」が選択可能に見えないんですよね。若干よろしくないUIだと思います。しかも項目名も「スタイル」ですからね。aslファイルの選択とか、スタイルテンプレートの選択とか、もう少し別の表現の方が良いと思うのですが。
それはともかくとして、次に「新規」ボタンを押すと、新しいレイヤースタイルのスタイル名入力ダイアログが出てきます。とりあえず今回は適当に「白縁グラデ」とでも入れておきます。これで今のレイヤースタイルが登録されます。
後は、登録したレイヤースタイルを、レイヤー2に適用するだけです。レイヤー2のレイヤースタイル設定を開いて、先ほどの「白縁グラデ」を選択すると、同じレイヤースタイルが設定されます。
御覧の通り、同じレイヤースタイルが設定できました。このように、少々面倒ですが、レイヤースタイルのコピーはKritaでも可能です。
aslファイル
これはPhotoshopのレイヤースタイルライブラリファイルです。Kritaで設定したaslファイルをエクスポートできますし、逆にPhotoshopで生成したaslファイルをインポートすることもできます。
1つのaslファイルに複数のレイヤースタイルを登録することが可能ですので、予めよく使うレイヤースタイルを登録しておけば、後はマウスを少しクリックするだけで適用していくことができます。
ちなみに、1つもレイヤースタイルを登録したことがない場合、「新規」ボタンを押した段階で、CustomStyle.aslというファイルを生成します。このファイルの配置場所は、Windowsの場合、C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\krita\asl
となります。なお、AppDataは隠しフォルダなので、表示したい場合はフォルダオプションから変更してください。
CustomStyle.aslの表示部分がドロップダウンリストになっていることに気づくかと思いますが、Kritaは、先ほどのaslフォルダに置いてあるaslファイルを、自動的にドロップダウンメニューに表示してくれます。